せっかく早期にアスペルガーが発見されても、多動もパニックも不適応も起こさない受動型の子は、結局二次障害を起こすまで放置(様子見)されていることが多いようです。
しかし、本当は多動やパニックを起こす子と同様の早期療育が必要だと思っています。
受動型の子の聞き分けのよさは、危ないです。
思考放り投げ型の異常従順ですから。
たとえば「そこに座っていなさい」と指示されれば、火事になろうが地震になろうがずっと座り続けて、座った状態で死体になって出てくるかもしれません。
勿論これは大げさなたとえだけど、私の幼児期の従順さといったら、そんなかんじでした。
大人はつい、「聞き分けがよい」ことを褒めがちですが、アスペ受動型の子に至っては、喜ばしいことと取らないほうがいいです。
「こういう時、どうするべきだと思う?」
「どう思うか?」「どうしたいか?」
アスペ受動型の子には、つねに本人の内言語を育てるトレーニングをしたほうがいいと思います。
そう問いかけても、さっそく「うーん・・・・」としか返事が返ってこないかもしれません。
それが指示者に思考を丸投げしている証拠です。
脳の特性とはいえ、よくないんです。
「自分の頭でものを考える」
これがアスペ受動型の子の最大の課題だと思います。
私は大人になった今でも、苦労しています。
考えても考えても、自分の気持ちがどうなのか、どうするのが適切なのか、わからないことがあります。