何もない人間はどうすればいいのだろうか。
「アスペルガーには凹んだ部分を補うべく必ず突出したところもあります」
って言うけど、ないよ。

waisⅢで私の下位項目の最高値は12である。
平均値は10で8～12までは普通範囲だそうだから、12ぐらいでは突出とは言わない。
下に突出しているものはいくつもあったけど・・・。

ちなみに最低項目は「知識」であった。
一般教養クイズみたいなものであり、これで地頭は問えないだろうと思ったけど、大人として足りていないことはたしかである。
ほんの数問しか答えられなかった。

その答えられたものの一つも、「太陽はどの方角から昇りますか?」というもので、天才バカボンの歌(西から昇ったお日様が♪)の逆だと覚えていたから答えられたようなものである。それもイントロから脳内再生までして(汗)

私の場合、4群指数の最高値と最低値の差は10で、下位項目の差は7である。
有意差ってほどでもないかんじがするが、問診からアスペルガーで間違いないと診断された。
waisはあくまで裏付け検査でしかないようだ。

それで、突出どころのない自分はやっぱり、社会復帰するとしたら障害者枠しかないのかなと、悩んでいる最中である。
あー頭割れそうになる。

障害者枠も、デスクワークで好まれるのは身体障害者で、作業系で好まれるのは知的障害者で、アスペが属する精神障害者は一番嫌われる。
その中でも私のように突出どころのないアスペは一番嫌われる。

かといってもう、一般枠でやれる自信なんかない。
というか、少ないイスを奪い合っているこの不況時代、アスペは家にこもっているのが一番の社会貢献に思えて仕方ない。

私の今生の使命とは、こういうブログで細々と発信することぐらいなのだろうか。

と私は強く思っている。

アスペは「木を見て森を見ない」とよく言われるけれども、凶悪犯罪の審判なんかには、森に惑わされずひたすら木を凝視する人間も必要なのである。

私から見ると定型の人達は、森(周辺情報、背景)に惑わされやすく、先入観も多いのである。
分析もベタベタのステレオタイプなのである。
特殊事例ではミスリードも多いのである。

そういう人達の多数決で死刑が決まるのは、怖すぎる。

そもそも死刑制度自体、著しく情緒に偏った定型文化だと思うけどね・・・。
だって、合理性が一つもないし。

人によって定義の違う「正義」なんてもので人命を奪う法律は、違うんじゃないかと私は思うけど・・・。

私がもし凶悪犯罪を犯してしまったら、アスペを理由に減刑は要らないけど、オール定型発達者の裁判員達に裁かれるのはイヤだ。
フェアじゃない。

でもそこまでいったらもう、完全に自暴自棄で「死刑でいいです」って心境になっているかもしれないな・・・・山地のように。

waisの結果なんかを公開している人達は当然、高い結果が出た人達ばかりに偏ってしまうけど、実際のアスペルガーのIQ分布は、定型発達の人達と同じである。

まぁ、「IQの高い人達ばかりが結果を公開する」というのは、何もアスペルガーの人達だけに限ったことではないけどね(苦笑)
ネット上の自己申告IQの平均値は、120を超えているのではないだろうか。
思いのほか低かった人達は、「こんなもので人間の価値がはかれるか!」とか「IQなんてアテにならない」とかつぶやきながら、公開しないだけである。

さて、私のIQは、「四捨五入して100」レベルで、思いきり標準値。
まぁまぁ、納得であったが、学生時代なら納得しなかったかもしれない。

アスペルガーって、学生時代にはIQ以上に良い成績が取れやすい脳をしていると思う。

なぜなら、実生活では何かと障害になる「字義どおり受け止める」特性が、テスト問題を解く時にはプラスに働くからである。
定型の子達が総じて間違えそうな、紛らわしい情報を盛り込んだ引っかけ問題にも、紛らわされずにきちんと正解できたりすることが多い。

必然的に親や教師の評価は高くなり、「あなたは頭がいいんだから」「もっとできる筈」などと言われて育つ。
私はそうだったし、長らくそう勘違いして育ってきた。

社会に出て、自分があらゆる面で使いものにならない大人だと痛感するまで、この勘違いは続いた。

主治医によると、「積極奇異型」「受動型」「孤立型」などというのは、誰かが勝手に付けただけで、もとは変わりないのだそうだ。

もとの性格が、アスペルガーという障害によってどう表出するかという差だけらしい。

たしかに受動型の私が、無理に積極的に振る舞ったとしたら、確実に奇異型になりそうな気がする。
爽やかな、自然な明るさをかもし出すのは、アスペルガーにはやはり無理なのだろうか・・・。

障害がなければ・・・

積極奇異型は、明るくて活発。
受動型は、素直で優しい。
孤立型は、おとなしくて学者肌。

ってかんじかなぁー。

しかしそこにアスペルガー障害が加わると、各自それぞれ社会と相容れない、ややこしいキャラクターになってしまうのである。

ふー。