私は診断を受けて何がラクになったかというと、わからないことをわからないと言えるようになったことである。
普通の大人ならわからないなんてありえないから、とても言えない・・・そしてそれを取り繕うときの、何ともいえない虚しさ、屈辱感。
あれをもう感じずに済むだけでもありがたい。
つねに自分を欺いているのと同じで、そんな状態では自己肯定感などとてもじゃないが持てなかった。
でも、欺かないと生きてこられなかった。あまりに定型外で周囲に受容されなかったから。
よく「ありのままのあなたでいい」とは言うけど、少なくとも私のこれまでの人生、ありのままで受け入れられた経験など無いし、アスペで周囲にありのまま受け入れられる幸運な人はごく僅かだと思う。
受け入れられない現代だからこそあぶり出された障害でもあるし。
社会復帰したらまた、色々取り繕わないといけない時もあるだろうけど・・・でも、自分の内面で、そういう仕様の脳に生まれたんだから仕方ないと思えるだけでも救われる。
他人は欺いても(←あんまりいいたとえじゃないけど、よほど親しい人でない限りややこしすぎる自分を開示する必要もないだろう。開示されたほうも困るだろうし(汗))、自分を欺くことがなくなるだけでも、私にとって救いである。
具体的に一つ言えば、私は恋を知らない悲しい人である。
今まで知っているふりをするのがすごく辛かったし、惨めだった。
惨めすぎて機嫌が悪くなったり荒れたりもした。
そんな自分が嫌だった。
でも、今は受容できている。
でもね、やっぱり、同性愛でも何でも、恋を知っている人が羨ましい・・・